紅葉を訪ねる’12 通称として「苔寺」と呼ばれて
親しまれ、苔と白い石や砂などを使って山水を表現
する「枯山水の庭園」で有名な禅宗寺院、
「光明禅寺」を訪ねました。
光明禅寺は、福岡県太宰府市宰府2丁目にあります。
西鉄太宰府線の「太宰府」駅から徒歩7~8分です。太宰府の
駅前から太宰府天満宮への参道を進み、最初の鳥居(第一鳥居)
まで来たら右に曲がると、2~3分で光明禅寺に突き当ります。
太宰府線は、西鉄大牟田線(天神~大牟田間を走る本線)の
支線になっていて、西鉄二日市駅で乗り換えて、2駅(5分)
のところに太宰府駅があります。
西鉄二日市駅~太宰府駅間は日中10~20分間隔で走って
おり、そのうちの約半分は天神(福岡)との直通運転となって
います。(天神から30分間隔で直通がある。)
ただ、直通するのは「普通」電車なので、天神からは40~
45分かかります。西鉄二日市には特急も停まるので、天神~
二日市間は特急や急行などに乗り、二日市で乗り換える方が
早く着くことができます。(この場合は計30分くらい)
光明禅寺(こうみょうぜんじ)は鎌倉時代中期の1273年(文永10年)、
円爾(聖一国師)の門下にあった鉄牛円心によって建立されました。
その後、江戸時代には太宰府天満宮のすぐ隣にあったことから、
天満宮に仕える人々とその家族の菩提寺として再興され、天満宮の
結縁寺となりました。
「苔寺」という愛称が示すように、前庭と裏庭からなるその庭は
碧く苔むし、実際の水を使わずに庭の風景を表現する「枯山水」
の庭園として有名です。
前庭は、「仏光石庭(ふっこうせきてい)」と呼ばれ、釈迦、文殊、
普賢の3仏に見立てた3石を主体に、“光”という字を12の石で表現
したものなのだそうです。
一方の裏庭は「一滴海庭(いってきかいてい)」と呼ばれ、青苔は
大陸と島、白砂は水と大海を表現しています。ちなみに一滴海庭と
いうのは、広大な海も一滴の水から大海となるということを意味
しているのだそうです。
私のような素人には細かいことはよく判らなかったけれど、陽の光
を浴びて白く明るく輝く前庭と、陽が当たらずにうっそうとした
裏庭という対照的な庭の中で、どちらも青苔と白い砂や石を使って
表現される風景は何とも言えない風情があって美しく、しばらく
ぼーっと眺めていたくなる景観でした。
そして、さらにそこに赤や黄の紅葉の風景が彩を添えていて、より
神秘的な眺めを創り出しているという印象でした。
紅葉時期でなくても十分魅力的な庭の風景なので、太宰府天満宮を
訪れた際にはぜひとも立ち寄ってほしいお寺です。
☆ 訪問日: 2012年 11月 16日
■ 光明禅寺1 前庭
■ 光明禅寺2
■ 光明禅寺3 前庭
■ 光明禅寺4
■ 光明禅寺5
■ 光明禅寺6 裏庭
■ 光明禅寺7 裏庭
■ 光明禅寺8 裏庭
■ 光明禅寺9 裏庭
■ 光明禅寺10 裏庭
■ 光明禅寺11 裏庭
■ 光明禅寺12
■ 光明禅寺13 お隣の水月庵
■ 光明禅寺14 お隣の浮殿
■ 光明禅寺15 浮殿
■ 光明禅寺16 太宰府天満宮
■ 光明禅寺17 太宰府天満宮
■ 光明禅寺18 太宰府天満宮 宝物殿
◎光明禅寺